便乗びんじょう/Appropriate》 †永続罠相手がドローフェイズ以外でカードをドローした時に発動する事ができる。その後、相手がドローフェイズ以外でカードをドローする度に、自分のデッキからカードを2枚ドローする。
Curse of Anubis -アヌビスの呪い-で登場した永続罠。
相手のドローに反応してドロー加速を行う効果を持つ。
一見ドロー効果に対するメタとも読めるが、後述する発動の難しさによりメタとしては不完全。
むしろ、《魔宮の賄賂》などの相手にドローさせるデメリットを持つカードを自分が使うことで、ドローエンジンに変換させるためのカードと考えたほうが良い。
以下の様なカードとコンボを狙うことができる。
防御:《一時休戦》・《皆既日蝕の書》・《D-HERO ディフェンドガイ》
攻撃:《電動刃虫》・《奇跡の軌跡》
除去:《光帝クライス》・《サタンクロース》
カウンター:《魔宮の賄賂》・《無償交換》
手札交換:《手札抹殺》・《手札断殺》・《暗黒界の取引》・《メタモルポット》・《墓穴の道連れ》・《アーティファクト-デュランダル》
一度発動に成功さえすれば、魔法・罠カードは《魔宮の賄賂》、モンスター効果や攻撃は《皆既日蝕の書》で封じつつドローを行うことができ、極めて強固な布陣を敷くことができる。
このカードのサーチ手段が乏しいのは辛いが、《手札抹殺》などの手札交換を駆使して手早く手札に加えたい。
手札交換カードと相性の良い【暗黒界】や【デッキ破壊】と組み合わせるのもよいだろう。
変わったところでは、相手の手札が増えたところで《大暴落》を発動すれば、相手の手札を大幅に減らしつつドローまでできる。
以上のように、専用デッキを組めばかなりの活躍が見込めるカードだが、「時の任意効果」ゆえにカードの発動時にタイミングを逃しやすい、カードの発動時にはドローできない等、ルール上ややこしい処理を持つ。
そのため、利用する場合には、あらかじめこれらを把握しておく必要がある。
以下、その処理について詳しく述べる。
カードの発動について―
ドローを行う効果に直接チェーンして発動するのではなく、ドローの効果処理が終わった後で改めてカードの発動を行う。
カードの発動をした時点ではドローできない。
このカードが表側表示で存在する状態で相手がドローした際に、ドロー効果が適用される。
ダメージステップには「カードの発動」はできない。
例えば、自分の《電動刃虫》が戦闘を行った時や、相手の《天空騎士パーシアス》の効果でドローした時、相手の《カードガンナー》が戦闘破壊された時などには発動できない。
《メタモルポット》をはじめとするリバースモンスターも同様で、攻撃されダメージステップにリバースした時にこのカードの発動はできない。
このカードの発動は時の任意効果に該当するため、タイミングを逃す場合は発動できない。
具体的には、ドローした後に別処理が入る効果の場合はカードの発動のトリガーにできない。
例えば、《暗黒界の取引》はドローの後に捨てる処理が入るので不可能。
同様にドローの後に回復を行う《成金ゴブリン》、墓地へ送る《ソーラー・エクスチェンジ》、除外を行う《闇の誘惑》もトリガーとならない。
チェーン2やチェーン3でドローが発生した場合も原則としてトリガーにできない。
例外的に、《魔宮の賄賂》をチェーン2で発動し、チェーン1のカードを無効にした場合、チェーン1のカードの処理を行わないためカードの発動が可能である。
ただし、《魔宮の賄賂》をチェーン3以降で発動した場合はカードの発動はできない。
《N・グロー・モス》は「どの種類のカードをドローしたとしてもカードの発動トリガーにすることはできない」という裁定。
効果の適用について―
この効果はチェーンブロックを作らず、即座に効果の適用を行う。
相手がカードの効果でドローを行った場合、「そのカード」の効果処理が終了した直後に2枚ドローする。
例:チェーン1:《サイクロン》、チェーン2:《手札断殺》とチェーンを組んだ場合。
チェーン2の《手札断殺》の効果処理時に相手がドローした後、チェーン1の《サイクロン》の処理を行う前にドローを行う。
「効果の適用」は強制効果である。
ゆえにタイミングを逃す事はなく、ダメージステップであっても強制適用される。
また、自分がデッキ切れとなる事が分かっていてもドローしなければならない。
「手札に加える」「カードをめくる」はルール上ドローではない。
《水晶の占い師》や《サイバーポッド》等に対し、効果の適用はされない。
ドローフェイズに相手がカードの効果でドローしても、このカードの効果は適用されない。
《魔宮の賄賂》や《手札断殺》を使う際には注意したい。
お互いがこのカードを使うと無限ループになり、どちらかのデッキが切れるまで無限ドローが行われる。
初期のテキストは以下のようであり、効果の適用が即時にできてしまった。
相手がドローフェイズ以外でカードをドローしたら発動してもよい。デッキからカードを2枚ドローする。
原作・アニメにおいて―
アニメARC-V第21話において、遊矢が読んでいた雑誌「Dステップ」の記事中で紹介されていたカードの1枚。
解説では、「ドローソースが乏しい今の環境だとちと使いずらい…。でも将来きっと日の目を見る日はくるだろう…。」と書かれており、扱い辛いカードとして紹介されている。
事実、アニメARC-Vでのデュエルでは従来と違いドローソースがあまり使用されていない。
また、余談だが解説の「使いづらい」が「使いずらい」と誤って書かれている。
↑関連カード †
《強制接収》
《相乗り》
《ナチュル・ラグウィード》
↑カードの発動に使用できる、相手にドローさせる効果を持つカード †
―効果の適用にのみ使用できるカードはドローを参照。
《アブソーブポッド》(《白竜の忍者》等でこのカードが破壊されない場合)
《占い魔女 チーちゃん》
《Couple of Aces》
《サイレント・ウォビー》(実質相手)
《通販売員》
《D-HERO ディフェンドガイ》
《D-HERO ドローガイ》
《ファイバーポッド》(《G・B・ハンター》等でこのカードがデッキに戻らない場合)(禁止カード)
《氷結界の輸送部隊》
《メタモルポット》
《光帝クライス》
《サタンクロース》(実質相手)
《憑依覚醒-ガギゴバイト》
《フォトン・レオ》
《時械神ガブリオン》
《剣の王 フローディ》
《アーティファクト-デュランダル》
《No.63 おしゃもじソルジャー》
《No.75 惑乱のゴシップ・シャドー》
《トリックスター・ブラッディマリー》
《トリックスター・ブルム》
《一時休戦》
《皆既日蝕の書》
《カップ・オブ・エース》
《記憶抹消》
《サイキック・インパルス》
《サイレント・バーニング》
《王の報酬》
《召喚制限-エクストラネット》
《チキンレース》
《手札断殺》
《手札抹殺》
《デンジャラスマシン TYPE-6》
《ドン・サウザンドの契約》
《墓穴の道連れ》
《暗黒の謀略》
《エンペラー・オーダー》
《鬼くじ》
《オーロラの天気模様》
《攪乱作戦》
《強欲な贈り物》
《王の襲来》
《死なばもろとも》
《獣烈な争い》
《シンクロ・イジェクション》
《救いの架け橋》
《大暴落》
《ダメージ・ポラリライザー》
《DNA定期健診》
《トリックスター・リンカーネイション》
《泥仕合》
《プレゼントカード》
《魔宮の賄賂》
《奇跡の軌跡》
《蘇りし天空神》
《ラスト・リゾート》
《無償交換》
↑このカードを使用する代表的なデッキ †
【クライスターボ】
【ジェネレイド】
↑収録パック等 †
Curse of Anubis -アヌビスの呪い- CA-24
DUELIST LEGACY Volume.1 DL1-112 Rare
トーナメントパック2008 Vol.4 TP08-JP011
↑FAQ †
Q:このカードには「その後」と記述でありますが、この「その後」というのは、「次のカードを発動してから」という意味なのでしょうか?
A:はい、具体例的には以下のような流れになります。
相手が《強欲な壺》を発動する。
自分が《便乗》を発動する。
この時、《便乗》は表側表示になるが、効果の適用はしない。
相手が《天使の施し》を発動する。
自分の《便乗》の効果が適用される。
Q:2枚ドローする効果はチェーンブロックを作りますか?
A:チェーンブロックを作りません。(14/08/30)
Q:お互いにこのカードを発動済みの場合、両者の効果が交互に発動し、無限ループとなりますか?
A:はい、なります。(09/01/03)
お互いにカードをドローし続け、先にデッキ切れとなったプレイヤーがデュエルに敗北します。(09/01/28)
Q:自分が2枚、相手が1枚《便乗》を表側表示でコントロールしています。
自分がドローフェイズ以外にカードをドローした時、どうなりますか?
A:相手プレイヤーが《便乗》の効果によって2枚ドローする毎に、自分は4枚カードをドローします。(09/01/28)
またこの場合、自分は《便乗》2枚で2回分のドローをしているので、次に相手は《便乗》1枚で2回分のドローを行い、それに対し自分は《便乗》2枚でそれぞれ2回分のドローをすることとなり、結果的にドローする枚数は次第に増えていくことになります。(12/09/28)
Q:このカードが自分フィールド上に表側表示で存在している時に、相手がチェーン1で何らかの効果、チェーン2で《強欲な瓶》を発動した場合、自分はどのタイミングでドローを行いますか?
A:《強欲な瓶》の効果処理時に相手がドローした時、チェーン1のカードの効果処理前に《便乗》の効果で2枚ドローします。(14/09/03)
Q:《暗黒界の取引》のようなドローの後に別の一連の処理が入るカードは、どのタイミングでこのカードの効果によるドローを行いますか?
A:そのカードの効果処理を全て終えた後です。(14/09/04)
Q:このカードが自分フィールド上に表側表示で存在している時に、相手がチェーン1で《強欲な瓶》、チェーン2で《八汰烏の骸》と発動し、ひとつのチェーン処理で2回ドローした場合、ドローした回数分《便乗》の効果によりドローしますか?
A:はい、ドローした回数分《便乗》の効果によりドローします。(12/09/28)
Q:《一時休戦》で自分と相手がドローをし処理が終了しました。
このタイミングで「チェーン1:セットされた《便乗》の『カードの発動』」「チェーン2:セットされた2枚目の《便乗》の『カードの発動』」とチェーンを組むことは可能ですか?
A:はい、組むことができ2枚とも発動できます。(17/11/01)