https://cinemagical.themedia.jp/posts/7922475ゲイ役に初チャレンジのレオン・ダイ、現場ではワン・シーシェンにアプローチ。
――――ラストに登場する現代パートでは、中年期を迎えたアハンを、台湾の名俳優、レオン・ダイが演じています。ブランクの期間があったレオンさんの久々の映画出演ですが、オファーの経緯や、現場でのエピソードを教えてください。
リウ監督:この映画では30年前の話だけではなく、30年後の時間、愛情という無常のものを描きたかったのです。30年前愛してくれたあなたは、まだ自分のことを愛しているのかと。レオン・ダイさんは、年は僕より上ですが、大学の後輩なんです。彼はハンサムなだけではなく、顔にシワなど時間の経過が刻まれています。オファーした時には、ゲイの役はしたことがないからチャレンジしたいと快諾してくれました。現場では、バーディの中年期を演じるワン・シーシェンさんにいつもアプローチをしていて(笑)この二人はプロですから、ただじゃれ合うだけではなく、もう少し様々なニュアンスを出してほしいとアドバイスすると、レオンさんが僕のところにやってきて「今のこの仕草は、女性っぽくなりすぎた?」と聞いたりすることもありました。僕やレオンさんは芸術系大学でアートを学んでいたので、周りに同性愛者もいましたし、彼も気負わず自然に演じてくれました。やはり30年後に再会した時、レオンさん演じるアハンが言った「一緒に歩きましょうか」という言葉に尽きる。そういう気持ちですね。